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1.Field Notebook. Archive

西丹沢遠征:三国峠付近

前日の天気予報に傘マークが付いていてやきもきしましたが何とか曇天で踏みとどまってくれました。現地には10時頃に到着して15時頃までFieldwork。ガスが酷かったですが、それでも時折晴れ間が覗き、蝶も飛んでくれました。Fieldworkを終えて車に戻った15時過ぎから雨が降り出し、帰りの東名高速事故渋滞25kmを抜けた途端になんとゲリラ豪雨。Fieldwork中に降らなくて良かったァ。

三国峠~明神山

明神山はまとまった草原環境なので、今回はヒョウモンチョウ類とセセリチョウ類に期待していました。しかし、何しろ天候が良くないのであまり多くは期待できません。それでも、わずかなガスの晴れ間にキアゲハやヒョウモンチョウ類が飛び交う姿が見られました。残念ながらセセリチョウ類はごくわずかしか姿を見せませんでした。
ヒメシロチョウも期待していたのですが、登山道沿いに多かったシロチョウはどれもスジグロシロチョウで、ヒメシロチョウは見られませんでした。
林縁沿いには大型の夏型クロアゲハ数頭が蝶道を形成していました。時期的に第2化の発生初期くらいかと思ったのですが、どれもかなり擦れた個体でした。第2化は6月ということでしょうか。

明神山山頂付近でやや大型の黒いタテハが横切って飛んでいくのを数回見ましたが、思い当たる種がありません。黒いやや大型のタテハ…、何でしょう?
他には、ウラゴマダラシジミを1頭撮影。また、かなり大型のミスジチョウ(同定不能)が樹上高く旋回しているのを目撃しました。

ウラゴマダラシジミ | Artopoetes pryeri | 西丹沢
ウラゴマダラシジミ
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-Equiv.) 分割測光
三国峠から明神山への登山道を歩き始めてすぐに現れた。6月17日にルリシジミ♀をウラゴマダラシジミと見間違えたばかりですが、今度こそ間違いない。ゆたか。さんにコメントいただいた通り、本物を見たらすぐ判った。今度こそ生まれて初めて出逢ったゼフィルス。
ウラゴマダラシジミ(左側)
RICOH R8 | 15.1mm(85mm-Equiv.) 分割測光
残念ながらこの個体、左後翅が大きく破損している。最初目の前に現れたときは無傷だったのですが、小枝に後翅が引っ掛かった状態で「動かないで!」と念じたにも関わらずじりじり動き続けて目の前で翅が破けていくのを目撃してしまった。(哀しい)
ウラゴマダラシジミ
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-Equiv.) 分割測光
1枚目のアングルから少し引いて周辺環境を写し込んだ写真。この辺りはまだ草原環境というより疎林環境だ。
ヒメキマダラセセリ♀ | Ochlodes ochraceus ochraceus | 西丹沢
ヒメキマダラセセリ♀
RICOH R8 | 15.1mm(85mm-Equiv.) 分割測光
唯一撮影に成功したセセリ。セセリの同定には自信がないので、間違いがあったらご指摘下さい。キマダラ系のセセリを数頭、チャバネ系のセセリは1頭のみ目撃した。
キアゲハ♂ | Papilio machaon | 西丹沢
キアゲハ♂(吸蜜)
RICOH R8 | 18.7mm(105mm-Equiv.) 分割測光
ガスが少し晴れてくると真っ先に飛び出すのがキアゲハ。何頭か撮ったうち、吸蜜している姿が最も綺麗に撮れた1枚。惜しくも尾端が…。
キアゲハ♂(開翅)
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-Equiv.) 分割測光
上のとは別の個体。
ミドリヒョウモン♂ | Argynnis paphia | 西丹沢
ミドリヒョウモン♂
RICOH R8 | 18.7mm(105mm-Equiv.) 分割測光
ヒョウモンチョウ達は敏感で寄ろうとしてもすぐに飛んでしまう。この個体は唯一モデルになってくれたとっても良い子。開翅姿勢で止まっていたが翅裏が撮れないと同定できないので思案していたところ、私が首を動かすとビクッと翅を閉じる(但し飛ばない)のが分かったので、わざと首を動かしてタイミング良く撮った1枚。
ミドリヒョウモン♂(開翅)
RICOH R8 | 15.1mm(85mm-Equiv.) 分割測光
♂の証拠である三本の性標が見える。
クロアゲハ? | 西丹沢
クロアゲハ?
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
登山道の神奈川県側が樹林、山梨県側が草原環境になっていて、その林縁に沿って少数の夏型クロアゲハが蝶道を形成していた。どれも擦れた個体で、山頂部の7月初旬にしては擦れてる気がするのだが、麓から登ってきた個体なのだろうか。
カラスアゲハ?
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
こっちの写真で見ると前翅裏面の感じが妙にカラスアゲハっぽい。同じ個体のはずだが…。というか、また同定ミスじゃないだろうな…?

三国林道

午後は三国山経由で明神峠まで往復する予定だったが、明神山で少々時間を費やし過ぎて時間が足りなくなった。そこで、三国峠から明神山の稜線東側を巻くように、等高線に沿って延びている三国林道を少しだけ探索してみた。

どんな感じか掴むだけのつもりだったのだが、明るい林道沿いにウツギの花が多く咲いていて予想外に環境が良い。夏型のトラフシジミやアカタテハ、キマダラ系のセセリ等が訪花していたほか、少ないながらヒョウモン類も見られ、樹上ではクロヒカゲがテリトリーを張っていた。
樹上高所の葉上に半開翅して静止している姿、侵入してきたヒョウモン類を追飛して追い出す様子等、他のタテハ類のテリ張りと全く変わらない。「クロヒカゲってテリ張りするんだ」と意外に思って目を疑ったのだが、よく考えてみればクロヒカゲもタテハの一種だ。意外でも何でもないのかもしれない。

トラフシジミ(夏型) | Rapala arata | 西丹沢
トラフシジミ(夏型)
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
夏型トラフシジミは何頭か現れ、この写真よりもっと良いチャンスも有ったのだが、下手糞で撮り逃がしてしまった。

三国山

三国林道から戻った後、一応念のために三国山山頂まで登ってみた。登って判ったのは、三国峠~三国山山頂はずっとブナ林の中なので、蝶の撮影には向いてないということ。山頂で小休止中に暗い樹林内をクロヒカゲとアサギマダラが1頭ずつ彷徨い現れたくらい。三国山~明神峠間の様子は分からないが、無理にここを歩く必要は無さそうだ。

パノラマ台

帰る前に、さらに様子見で三国峠から山中湖側へ少し車を走らせ、パノラマ台へ。明神山からも30分ほどで下りてこられる場所だ。ここの駐車場でウラギンヒョウモンが吸水行動をしていたので、この日最後の撮影。

ウラギンヒョウモン♂ | Fabriciana adippe pallescens | 西丹沢
ウラギンヒョウモン♂
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
駐車場の出入りが多い上に結構敏感でなかなか近寄らせてくれない。真横からはここまで寄るのが限界。
ウラギンヒョウモン♂
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
ほぼ真後ろから近寄って、少し無理して横に手を伸ばして撮ったカット。この後、さらにもう少し横から、と手を伸ばしたら飛ばれた。
瀕死のウラギンヒョウモン
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-Equiv.) 分割測光
駐車場の真ん中にもう1頭、交通事故に遭ったらしい瀕死の個体がいた。完全にお亡くなりになっていたなら翅だけ持ち帰ったところだが、一応まだ息があったようなので安全な場所に避けておいてあげた。だが、恐らく生き延びることは出来ないだろう。

その他

オオセンチコガネ | 西丹沢
オオセンチコガネ
RICOH R8 | 15.1mm(85mm-Equiv.) 分割測光
今回は蝶以外の昆虫は極力無視した。だが、このセンチコガネは思わず撮影。明神山ではあちこちで見かけた。
不明オオトラフハナムグリ | 西丹沢
オオトラフハナムグリ
RICOH R8 | 15.1mm(85mm-Equiv.) 分割測光 Flash-ON
三国峠~三国山間では何も撮るものが無かったので、見かけたこの美しい甲虫を撮った。で、これ何でしょう?7月8日追記:オオトラフハナムグリというらしい。私は林床で見つけたけど、実際には林縁の花によく訪花するそうだ。
ベニシジミ(夏型) | Lycaena phlaeas | 東名高速中井PA
ベニシジミ(夏型)
RICOH R8 | 15.1mm(85mm-Equiv.) 分割測光
帰路、休憩中にPAの外へ出て撮影。

久本鴨居町公園のジャコウアゲハ

久本鴨居町公園のアベリアの植え込みで、ほぼ2年振りにジャコウアゲハ(♂)を見ました。予定があって時間がない中10分ほど粘って追いかけましたが、飛び去ることは無かったものの、静止することなく飛び移っていくので、パスト連写の無いR8では写真は撮れませんでした。(残念)

久本鴨居町公園のアベリア植え込み

久本鴨居町公園のアベリアの植え込みは一昨年までジャコウアゲハの吸蜜スポットになっていて、発生時期の天気の良い日には次々とジャコウアゲハが吸蜜に訪れる姿が観察できていました。当時この公園から西側わずか100~200mほどの久本山の斜面が伐採された状態で永らく放置されており、おそらくその斜面が相当個体密度の高い発生地になっていたと推測しています。

その斜面でマンション建設が始まったのが昨年。おかげで、久本鴨居町公園にあれだけ頻繁に吸蜜に訪れていたジャコウアゲハの姿が、昨年は1頭たりとも観察できませんでした。昨年9月16日のエントリーにも、そのへんのことを少し書いています。

マンション完成後の今春の第1化の発生シーズンにも久本鴨居町公園でジャコウアゲハを見ることは無かったので、もうほとんど絶滅状態なのかなあ、と心配していたところです。今日、個体密度こそ低くなったのでしょうが、何とかジャコウアゲハが生きながらえていることを確認できたのがとても嬉しいです。

久本鴨居町公園から見た斜面マンション

↑の写真の赤枠で囲ったところが、件の斜面マンションです。一昨年まではここに広大な伐採斜面がありました。

ウラゴマダラシジミではなかった

意外なところでウラゴマダラシジミに遭遇。 こんなところに生息していたのですね。 ルリシジミ♀の間違いでした。

ウラゴマダラシジミルリシジミ♀ | Celastrina argiolus Linnaeus | 橘樹郡衙付近
ルリシジミ♀
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-Equiv.) 分割測光
県道から影向寺方面へ登っていく途中、今日はやたらとスジグロシロチョウが多いな、と思っていた矢先に道端の木陰に静止している怪しいシジミに注意を惹かれた。やや開き気味の翅の表面がわずかに見えた。-ウラゴマダラシジミだ!と思ったのは早とちりで、実際にはルリシジミ♀でした。ゆたか。さんご指摘感謝。
ルリシジミ♀
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-Equiv.) 分割測光
何とか翅の表面も写したい、とアングルをいろいろ変えて撮ってみた。自分の影が写り込まないように、しかも翅の表面が少しでも見えるように。にも関わらず手に持ったデジカメの影が映ってしまっています。この白色斑の大きさは♀でしょうか?初めて見るものだから自信が無いです。もう少し翅をはっきり開いてくれれば…。この白色斑に見える部分、手元の山渓フィールドブックスのルリシジミの写真には無いんですよね。でも翅裏面は疑い無くルリシジミ。表面に目を奪われすぎました。
ルリシジミ♀
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-Equiv.) 分割測光
もう一度横から、できるだけUpで。
ルリシジミ♀
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-Equiv.) 分割測光
今度は後ろから翅の表面を狙ってみる。うーん、白色斑、あまり大きくないような気もする。♂かなあ、♀かなあ。自分の中では凄い盛り上がってたんですけどね。やはりゼフィルスは来年のお楽しみか。

スジグロシロチョウ・その他

スジグロシロチョウが非常に多数発生していました。

スジグロシロチョウ | Pieris melete | 橘樹郡衙付近
スジグロシロチョウ(交尾拒否)
RICOH R8 | 15.1mm(85mm-Equiv.) 分割測光
スジグロシロチョウは本当に多く、あちこちでこのような求愛・交尾拒否の様子が見られた。但し、日陰での撮影だったのでシャッタースピードが遅くて♂の被写体ブレが酷い。
スジグロシロチョウ(吸水)
RICOH R8 | 15.1mm(85mm-Equiv.) 分割測光
スジグロシロチョウの吸水行動は珍しい光景のような気がする。

他には、かなり擦れの進んだヒカゲチョウやサトキマダラヒカゲ、クロアゲハ、アゲハなどが見られた。ちょうど「たちばなふれあいの森」を通りがかった時にクロアゲハが2~3頭続けざまに現れたのでよく見てみると、樹間の奥にサンショウが生えているのが見えた。今度このサンショウの木をよく探すと、クロアゲハの幼虫が得られそうだ。

西丹沢遠征(今シーズン3回目)

今シーズン3度目の西丹沢遠征。天気予報では傘マークまで付いた曇天でしたが、大井松田ICを通過した頃には晴れ間も見えてきた。御殿場ICで東名を下りて明神峠へ向かう。今回は明神峠から水ノ木橋まで世附林道を下ってみようという計画だ。その後、時間が許せば明神峠~三国峠間も往復してみたい。世附林道は前回浅瀬~大棚橋間を歩いているので、今回の予定ルートと合わせて林道全線を歩いたことになる。(水ノ木橋~大棚橋の短い区間のみ重複)

結果的には、降雨&時間切れで明神峠~三国峠間は歩けず、次回以降に持ち越しとなった。また、世附林道往復も往路途中からまったく陽が差さなくなり、復路間もなく雨が降り出すという最悪のパターン。前回以上に薄い成果に終わった。

コース短評

  1. 明神峠~三ノ沢橋間

    浅瀬ゲート同様に厳重に閉じられた明神峠のゲートを抜けて歩き出す。 明神峠からの歩き出しは非常に明るくて開放的な林道だ。 徐々に樹林内に入っていくようになるが、三ノ沢橋までの区間は明るく雰囲気の良いポイントが多い。

    • オナガアゲハ(1)
    • 不明黒系アゲハ(3)※恐らくオナガアゲハ
    • ウスバシロチョウ(2)
    • コミスジ(3)
    • サカハチチョウ(1)
    • アオバセセリ(1)
    • モンシロチョウ(2)
    • 不明シロチョウ(1)※小型。ヒメシロチョウ?
  2. 三ノ沢橋~水ノ木橋間

    三ノ沢橋を過ぎると薄暗い樹林内を歩く区間が長くなる。 ところどころに開けたポイントもあるが、ポイント間が長くてあまり面白くない。 但し、アオバセセリ2頭のテリ争いが見られたり、 樹林内を産卵場所を求めて(?)彷徨うアサギマダラの姿を見ることが出来た。

    • サカハチチョウ(2)
    • アオバセセリ(3)
    • ヤマキマダラヒカゲ(1)
    • アサギマダラ(3)
    • 不明黒系アゲハ(1)※恐らくオナガアゲハ
    • モンシロチョウ(1)
    • コジャノメ
  3. 水ノ木橋近くのポイント

    前回弁当を食べ、トラフシジミの産卵シーンを撮ったポイント。 最初からここでUターンと決めていた。 しかし、このポイントに到着した頃は思いきり曇っていて何も飛ばない。 20分ほど休憩している間に晴れ間が覗いたのはほんの一瞬(1~2分)だけ。 ところがこの一瞬の晴れ間にオナガアゲハが3頭、次々と谷底から上がってきた。 浅瀬・明神峠どちらからもアクセスが悪いのが難点だが、 やはり天候さえ良ければ良いポイントのようだ。

    • アカシジミ?(1)※オレンジ色。飛んでいたのははるか上空なので詳細不明。
    • 不明シジミ(1)※ヤマトシジミのような気がする。
    • オナガアゲハ(3)※一瞬の晴れ間に谷底から次々と上ってきた。
    • コミスジ(1)

蝶の写真

サカハチチョウ | Araschnia burejana | 西丹沢
サカハチチョウ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
サカハチチョウ
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-Equiv.) 分割測光
サカハチチョウ(飛翔)
RICOH R8 | 18.7mm(105mm-Equiv.) 分割測光
二ノ沢橋付近にて。2枚目は翅の裏面を写そうとしたが、手前の草が邪魔だったようだ。3枚目は偶然撮れた飛び立つ瞬間の写真。
ウスバシロチョウ♀ | Parnassius glacialis | 西丹沢
ウスバシロチョウ♀
RICOH R8 | 18.7mm(105mm-Equiv.) 分割測光
ウスバシロチョウ♀
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-Equiv.) 分割測光
何か翅の開き方が凄くくたびれた感じのウスバシロチョウ♀。
コミスジ | Neptis sappho | 西丹沢
コミスジ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
コミスジ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
一ノ沢橋付近にて。テリ張り日光浴写真。(2枚とも同じ個体です)
コジャノメ | Mycalesis francisca | 西丹沢
コジャノメ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
復路の日向沢橋付近にて。暗くてシャッタースピードが1/79と遅い。

アオバセセリは絶好の撮影チャンス(1mまで近づいた)逃した。アサギマダラは3頭ともいかにも静止してくれそうな様子で飛んでいたので、停まってくれ~と追跡したが、時々一瞬だけ降りるものの静止はせずにふわふわ飛び続け、最後は飛び去ってしまって撮れなかった。3頭目の時にFC100のパスト連写で狙ってみたんだけど、樹林内の薄暗い環境の中では全く撮れなかった。

その他の写真

花中の蛇(ヤマカガシ) | 西丹沢
花中の蛇(ヤマカガシ)
RICOH R8 | 15.1mm(85mm-Equiv.) 分割測光
樹上の花の中に居た。

獣糞

四ノ沢橋を過ぎたところに怪しい獣糞があった。

獣糞

人間の糞と言ってもおかしくないくらいの大きさ。(中大型獣?)
明らかに鹿の糞とは思えない形状。(肉食獣っぽいよね?)
まだ柔らかさを保っていて比較的新しいと思われる。(まだ近くに居る?)

…これって、………か?

少し離れたところにも別の獣糞があった。

獣糞その2

こっちのは明らかに鹿の糞。比べて見ると明らかにさっきのは鹿の糞では無いよね。 やっぱり肉食獣でしょ。

雌鹿には2頭ほど遭遇したけど、熊には遭いませんでした。良かった良かった。

次回ルート

次に西丹沢に来るときは、大又沢林道を地蔵平まで歩くか、三国峠付近の稜線を歩くことになるだろう。三回連続で渓谷沿いの林道を歩いたから、やっぱり今度は稜線の方かな。

西丹沢遠征

今日は、4月30日以来1ヵ月ぶりの遠征に行ってきました。行き先は、昨年7月5日以来2度目となる西丹沢です。前回、高速代をケチって到着時間が遅くなったので、今回は東名高速を利用して早めの到着を目指しました。(それでも、出発時間自体が遅めなので現地到着は10時過ぎです)

玄倉川水系/中ノ沢林道

今回は最初に、玄倉川水系の中ノ沢林道を訪れました。それほど長い林道ではないので今回は林道入口近くに車を停めて歩いて往復しました。しかし、良さそうなポイントの間隔が離れていたので、次からは車で登って要所要所のポイントで車を駐めるようにした方が効率が良さそうです。

中ノ沢林道での目撃記録

目撃種 コメント
オナガアゲハ 最多 林道上が蝶道になっている。残念ながら写真無し
カラスアゲハ 林道入口付近に訪花ポイント有り。写真は無し
アオバセセリ 2頭 写真有り
スギタニルリシジミ 1頭 写真有り
ヤマトシジミ 2頭
トラフシジミ 1頭 写真有り
アサギマダラ 1頭
不明タテハ 黒かったのでスミナガシかルリタテハ?
アカタテハ(幼虫) 写真有り

この時期の渓谷に多いはずのサカハチチョウが全く見られなかったのが解せない。丹沢には分布していないのだろうか。

中ノ沢林道での成果写真

林道入口付近に訪花ポイント(どうやらミツバウツギらしい)が有り、オナガアゲハとカラスアゲハが入れ替わり立ち替わり現れた。このポイントでの出現数はほぼ同じくらいだったが、オナガアゲハの方は林道上が蝶道となっていてそちらでも多数見られ、合わせると3:1くらいの割合であった。なお、オナガアゲハは圧倒的に♂が多く、まだ♀がほとんど出ていない印象を受けた。

但し、この黒系アゲハ2種の写真はまったく撮れなかった。このポイントでは、他にアオバセセリ♂がテリトリーを張っていて現れた両種をしつこく追い回したからである。今から考えるとアオバセセリを一時的に捕まえちゃえば良かったのかも。気が済むまで撮影してから放してやれば良いのだし。今度から捕虫網も忘れずに持参するようにしよう。

アオバセセリ♂ | Choaspes benjaminii | 西丹沢
アオバセセリ♂
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光 +0.7EV
アオバセセリ♂
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光 +0.7EV
激しく占有行動を繰り返すので少しもじっとしていてくれない。時間をかけて狙った割には撮影チャンスは少なかった。望遠端で35mm換算300mmくらいあると、遠めの枝先でも狙えるので、もう少しチャンスが多かったかも。今度発売になるRICOH GXRの28-300mmズームが欲しい。

林道を登っていった別の訪花ポイントにはトラフシジミの♀が来ていた。

トラフシジミ♀ | Rapala arata | 西丹沢
トラフシジミ♀
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
トラフシジミ♀(産卵行動)
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) ±0EV WB=昼光
かなり綺麗な個体だったので、風で枝が揺れて証拠写真程度にしかならなかったのが残念だ。後でよく見たらこの風の中で産卵行動を取っていたようである。

林道終点付近で見かけた薄汚れたシジミ。もしかしたらと思って撮っておいたらスギタニルリシジミだった。

スギタニルリシジミ | Celastrina sugitanii | 西丹沢
スギタニルリシジミ
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-Equiv.) 分割測光
スギタニルリシジミ
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-Equiv.) 分割測光
やっぱりスギタニルリシジミのようだ。伊豆の奥野林道で見かけたシジミもたぶんスギタニルリシジミだったと思うが、はっきり同定できたのは今回が初めて。ボロボロでも嬉しい。

林道終点付近にはカラムシの群生もあった。巣を開いてアカタテハの幼虫を確認してみた。

アカタテハ(幼虫) | Vanessa indica | 西丹沢
アカタテハ(幼虫)
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-Equiv.) 分割測光
まだ若齢幼虫のようだ。

蝶以外の写真

キンモンガ | Psychostrophia melanargia | 西丹沢
キンモンガ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
一瞬見慣れない蝶だな、と思ってしまった。すぐ蛾だと判ったけど。昼行性の蝶のような蛾として割と有名らしい。
ミヤマハンミョウ | Cicindela sachalinensis | 西丹沢
ミヤマハンミョウ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
ハンミョウと言えば虹色に輝くナミハンミョウしか知らないので嬉々として撮影。でも普通種でした。

中川川水系/白石オートキャンプ場~用木沢出合~白石沢林道終点

午後はロケハンを兼ね、昨年7月5日も訪れた中川川水系へ移動。最奥部の白石オートキャンプ場付近を少し歩き回ってみた。中ノ沢林道よりも明るい道路上がオナガアゲハやカラスアゲハの蝶道になっており採集には良いと思ったが、適当な撮影ポイントが見あたらない。キャンプ場内ならツツジのポイントがいくつかあって待ち伏せるのに良さそうだったが、土曜日のため客も多く、何となくキャンプ場内に入り込むのは気が引けてしまった。客の少ない平日なら良いポイントになるかもしれない。

中川川での目撃記録

目撃種 コメント
オナガアゲハ 最多
カラスアゲハ 1頭だけミヤマカラスアゲハっぽい個体も目撃
ジャコウアゲハ 1頭 写真有り
コミスジ 1頭 写真有り

中川川での成果写真

コミスジ | Neptis sappho | 西丹沢
コミスジ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
タテハチョウ科の写真が撮れてなかったので慎重に撮影したが、すぐに飛ばれてしまった。
ジャコウアゲハ♂ | Atrophaneura alcinous | 西丹沢
r0016881.jpg(ジャコウアゲハ♂)
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
ジャコウアゲハ♂
RICOH R8 | 18.7mm(106mm-Equiv.) 分割測光 +0.7EV
ようやく吸蜜・休息するオナガアゲハを撮れる!と思ったらジャコウアゲハだった。とてもおとなしい子で、何度か驚かせて飛ばしたがその都度戻ってきてくれたので良い感じの写真が撮れた。

蝶以外の写真

ナミハンミョウ | Cicindela (Sophiodela) japonica | 西丹沢
ナミハンミョウ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
白石オートキャンプ場付近にたくさん居た。

世附川水系/大又沢林道

もう夕方近くなっており、既に蝶の姿は全く望めない時間帯にも関わらずロケハンを実施。大又沢林道は長いので途中まで入って雰囲気だけでも掴もうということです。

薄暗い箇所もありますが、中ノ沢林道よりは開放的な区間が多く、ところどころ花の咲くポイントもあって好感が持てます。沢が非常に近く要所要所で沢に降りるのも容易そうです。問題は距離が長いこと。今回は途中で引き返しましたが、登山ガイドによれば地蔵平がかなり広く明るい広場になっているようなのでここまで登ってみたいところですが、片道2時間くらいかかるようなので撮影しながらだと3~4時間はかかってしまいそうなところが難点です。

大又沢林道での目撃記録

  • オナガアゲハ(2頭)
  • アサギマダラ

歩いたのは16時過ぎだから、目撃記録が少ないのは当たり前ですね。

大又沢林道での成果写真

有りません。

空振り Part.3

GWも前半の4月30日。温暖な伊豆半島ならアゲハ類の発生も早いだろうと伊豆半島へ向かった。

直前の4月26日に、ゆたかの自然散歩。のゆたか。さんが日原でスギタニルリシジミやコツバメ、エルタテハ、シータテハの写真を撮ってきたようなので、かなり行き先は迷った末の決断だったのだが…。

とりあえず、昨年の9月13日にモンキアゲハ、ナガサキアゲハ、カラスアゲハが多数集まっていた富戸漁港付近のポイントを目指すことにして、東伊豆の海岸線をゆっくり車を走らせるが、どうも期待していた大型アゲハ類の気配が無い。まったく飛んでいないようなのだ。怯む気持ちを掻き立てながらポイントに到着したが、やはりまったく居なかった。orz

居たのは越冬明けキタテハとスジグロシロチョウ、ツマキチョウ、ベニシジミ、あと何だか確認できなかったけど青色のシジミだけ。諦めてすぐに転進することにして撮りにくい蝶はあまり追いかけず、簡単に撮れたキタテハとスジグロシロチョウだけ撮った。こんなのを撮りに伊豆まで出掛けてきたわけではないのに…。

キタテハ(越冬個体) | Polygonia c-aureum | 伊豆
キタテハ(越冬個体)
RICOH R8 | 15.1mm(85mm-Equiv.) 分割測光
スジグロシロチョウ(吸蜜) | Pieris melete | 伊豆
スジグロシロチョウ(吸蜜)
RICOH R8 | 15.1mm(85mm-Equiv.) 分割測光

早々に転進を図ることにして、とりあえず次回の下見を兼ねて国道351号線から奥野林道を経由して松川湖へ至るルートの下見を行った。奥野林道はこのサイトの写真を見ると一般車でも通れそうな雰囲気だと思っていたのだが、実際には普通の乗用車で通れるような道ではなく途中で断念した。次回ここにくる場合は、林道を歩いて往復する覚悟が必要だ。

ところで、断念直前の沢筋で小さなシジミが数頭飛んでいた。翅の紋様も完全に擦り切れていてボロボロ。この時期にこんなにボロボロなシジミは何だろう?(ルリシジミかスギタニルリシジミくらいしか思いつかない)

さて、この時点でだいたい11:30。これからどこかへ転進するの?初夏の蝶が駄目だったんだから、むしろ早春の蝶に目的を切り替えるしかない。だったら、山に登るか…。

  1. 伊豆半島の最高峰である天城山系へ登ってみる。
  2. 富士川下流域へ行ってみる。(ギフチョウはもう無理だろうけど)
  3. 西丹沢方面へ行ってみる。

で、この中から選んだのは富士川下流域の佐野峠。理由はこの間行ったばかりで迷わずに済むから。但し距離は85kmもある。陽が高いうちにたどり着けるのだろうか。

到着したら既に14:30だった。カタクリの葉はまだ地上にあったけど花期はもう完全に終わっていて、スミレ類も終わりかけ。まあいいや、と前回歩かなかった林道を歩いてみる。

ルリタテハ(越冬個体) | Kaniska canace | 富士川
ルリタテハ(越冬個体)
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
Memo:

他にミヤマセセリ?という蝶影を見たが追い切れずに断念。転進先でも空振りに終わってしまった。

それにしても、例年なら4月末には大型アゲハ類が出揃うらしい伊豆半島で全く発生してないとは、他のエリアの発生時期も全体的に大きく後ろにずれそうな気がする。今後の遠征計画も慎重を期す必要があるかもしれない。

多摩川河川敷でツマキチョウ探索(4月21日)

ツマキチョウ探索に多摩川河川敷へ。

まず最初に4月13日に書いた耕作地の周囲の様子を窺った。前回と変わらずツマキチョウの姿は見られたが、やはり金網が邪魔で撮影可能なところまでツマキチョウが出てきてくれない。そこでこのポイントは諦め、少し範囲を拡げて歩いてみたところ、近くの疎林内の広場にツマキチョウやスジグロシロチョウが盛んに飛び回っていた。

ツマキチョウ♂ | Anthocharis scolymus | 多摩川
ツマキチョウ♂
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 中央重点測光
ツマキチョウ♀ | Anthocharis scolymus | 多摩川
ツマキチョウ♀
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 中央重点測光
ツマキチョウ | Anthocharis scolymus | 多摩川
ツマキチョウ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) ±0EV WB=昼光
15時~16時という時間帯の為か、♂が妙にヤル気マンマンで♀、♂同士、果てはスジグロシロチョウとも互いに追飛し合っていたので、落ち着いて撮影できるチャンスは少なかった。もうちょっと良い写真が撮れると良かったのだが。
スジグロシロチョウ♂ | Pieris melete | 多摩川
スジグロシロチョウ♂
RICOH R8 | 7.1mm(40mm-Equiv.) 中央重点測光
Memo:
スジグロシロチョウ♀(交尾拒否) | Pieris melete | 多摩川
スジグロシロチョウ♀(交尾拒否)
CASIO EXILIM EX-FC100 | 35.4mm(200mm-equiv.) ±0EV WB=昼光
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-Equiv.) 中央重点測光 トリミング
いつも陽地ばかり散策していたので、スジグロシロチョウを見るのは何年ぶりだろう。上の写真の個体は、この写真の後で近くを通りかかった他個体を追飛していったので♂確定。下の写真の♀は、超モテモテで♂3個体から求愛を受けていた。

ニホンミツバチの分蜂

ニホンミツバチの分蜂 | 道端(川崎市)
ニホンミツバチの分蜂
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-equiv.) 中央重点測光
はじめて見た。こんなとこで分蜂するんだ、と思った。

前日からこの状態だったらしく、既に区役所衛生課の「2日ほどで無くなるので見守って」という貼り紙がしてあった。

4月13日追記

分蜂途中の蜂の群が作る上の写真のような集団のことを「蜂球」と言うそうです。 また、ニホンミツバチは分蜂以外でも、既存の巣の環境が悪化すると群ごと逃亡(移動)する習性が強く、その際にも蜂球を作ることがあるそうです。

蜂球のアップ | 道端(川崎市)
蜂球のアップ
RICOH R8 | 24mm(136mm-equiv.) 中央重点測光
追加で蜂球のアップ写真

多摩川縁のジャコウアゲハ越冬蛹

10月24日にtonko♂さんに「所々で(ジャコウアゲハの)越冬蛹がありました」コメントを頂きました。※()内はGarudaによる補足。

「えーっ、越冬蛹?見たい!」ということで、本日宿河原の多摩川縁を探索してきました。

ジャコウアゲハ越冬蛹

ジャコウアゲハ越冬蛹(お菊虫)その1 | Atrophaneura alcinous | 多摩川
ジャコウアゲハ越冬蛹(その1)
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-equiv.) 中応重点測光
ジャコウアゲハ越冬蛹(その1)
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
土手川側のコンクリート柱に付着していた。すごく目立つ位置で、土手の上から発見できたほど。お菊虫を実際に見るのは初めてで、感激だ。だけど、お菊のくちびるの部分が想像していたよりも色が淡く、ぼってりしていてなんだか不美人。もっと美女を想像していたのに。
ジャコウアゲハ越冬蛹(お菊虫)その2 | Atrophaneura alcinous | 多摩川
ジャコウアゲハ越冬蛹(その2)
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-equiv.) 分割測光 -0.7EV
ジャコウアゲハ越冬蛹(その2)
RICOH R8 | 10.4mm(60mm-equiv.) 分割測光 -0.7EV
もうひとつ見つけた越冬蛹は、土手道路側のカーブミラーに付着していた。この日見つけた越冬蛹は2つとも人工物に付着していた。図鑑にも「好んで人工物に付く」と書かれていた気がするが、手元の「山渓フィールドブックス5 蝶」にはその記述は無かった。どこで読んだのだったかな。

朝の生田緑地(3日連続)

3日連続で朝の生田緑地。

今朝のクロコノマチョウ写真

クロコノマチョウ(蛹) | Melanitis phedima oitensis | 生田緑地
クロコノマチョウの蛹
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-equiv.) 中央重点測光
ちょっと注意して探してみたら、やはり抜け殻でない蛹が見つかった。但し、落下しかけているように見える。野外で見るタテハチョウ科の蛹は、実は初めてだったかも。
クロコノマチョウ | Melanitis phedima oitensis | 生田緑地
クロコノマチョウ
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-equiv.) 中央重点測光
木道すぐ脇のジュズダマの葉上で静止していた絶好の被写体だったのに、寄りすぎて1枚も撮らないうちにパタパタと舞い上がらせてしまった。地上に降下した後で撮影。(縦位置撮影したものから上下をトリミング)
クロコノマチョウ
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-equiv.) 中央重点測光
翅裏が枯れ葉色の個体。翅裏での♂♀判定法は無いものでしょうか?(色の違いが♂♀の判別点?)
クロコノマチョウ(羽化不全個体?) | Melanitis phedima oitensis | 生田緑地
クロコノマチョウ(羽化不全個体?)
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 中央重点測光
翅がまだ伸びきっていない個体。それとも、羽化不全でしょうか?木道からちょっと距離があったので写りが小さいけれど、分かるでしょうか?拡大すると画質が悪かったのでトリミングはしませんでした。

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