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トラフシジミ
西丹沢遠征:三国峠付近
- 2010-07-04 (日)
- 西丹沢
前日の天気予報に傘マークが付いていてやきもきしましたが何とか曇天で踏みとどまってくれました。現地には10時頃に到着して15時頃までFieldwork。ガスが酷かったですが、それでも時折晴れ間が覗き、蝶も飛んでくれました。Fieldworkを終えて車に戻った15時過ぎから雨が降り出し、帰りの東名高速事故渋滞25kmを抜けた途端になんとゲリラ豪雨。Fieldwork中に降らなくて良かったァ。
三国峠~明神山
明神山はまとまった草原環境なので、今回はヒョウモンチョウ類とセセリチョウ類に期待していました。しかし、何しろ天候が良くないのであまり多くは期待できません。それでも、わずかなガスの晴れ間にキアゲハやヒョウモンチョウ類が飛び交う姿が見られました。残念ながらセセリチョウ類はごくわずかしか姿を見せませんでした。
ヒメシロチョウも期待していたのですが、登山道沿いに多かったシロチョウはどれもスジグロシロチョウで、ヒメシロチョウは見られませんでした。
林縁沿いには大型の夏型クロアゲハ数頭が蝶道を形成していました。時期的に第2化の発生初期くらいかと思ったのですが、どれもかなり擦れた個体でした。第2化は6月ということでしょうか。
明神山山頂付近でやや大型の黒いタテハが横切って飛んでいくのを数回見ましたが、思い当たる種がありません。黒いやや大型のタテハ…、何でしょう?
他には、ウラゴマダラシジミを1頭撮影。また、かなり大型のミスジチョウ(同定不能)が樹上高く旋回しているのを目撃しました。
- ウラゴマダラシジミ | Artopoetes pryeri | 西丹沢
- RICOH R8 | 5.7mm(32mm-Equiv.) 分割測光
- 三国峠から明神山への登山道を歩き始めてすぐに現れた。6月17日にルリシジミ♀をウラゴマダラシジミと見間違えたばかりですが、今度こそ間違いない。ゆたか。さんにコメントいただいた通り、本物を見たらすぐ判った。今度こそ生まれて初めて出逢ったゼフィルス。
- RICOH R8 | 15.1mm(85mm-Equiv.) 分割測光
- 残念ながらこの個体、左後翅が大きく破損している。最初目の前に現れたときは無傷だったのですが、小枝に後翅が引っ掛かった状態で「動かないで!」と念じたにも関わらずじりじり動き続けて目の前で翅が破けていくのを目撃してしまった。(哀しい)
- RICOH R8 | 5.7mm(32mm-Equiv.) 分割測光
- 1枚目のアングルから少し引いて周辺環境を写し込んだ写真。この辺りはまだ草原環境というより疎林環境だ。
三国林道
午後は三国山経由で明神峠まで往復する予定だったが、明神山で少々時間を費やし過ぎて時間が足りなくなった。そこで、三国峠から明神山の稜線東側を巻くように、等高線に沿って延びている三国林道を少しだけ探索してみた。
どんな感じか掴むだけのつもりだったのだが、明るい林道沿いにウツギの花が多く咲いていて予想外に環境が良い。夏型のトラフシジミやアカタテハ、キマダラ系のセセリ等が訪花していたほか、少ないながらヒョウモン類も見られ、樹上ではクロヒカゲがテリトリーを張っていた。
樹上高所の葉上に半開翅して静止している姿、侵入してきたヒョウモン類を追飛して追い出す様子等、他のタテハ類のテリ張りと全く変わらない。「クロヒカゲってテリ張りするんだ」と意外に思って目を疑ったのだが、よく考えてみればクロヒカゲもタテハの一種だ。意外でも何でもないのかもしれない。
三国山
三国林道から戻った後、一応念のために三国山山頂まで登ってみた。登って判ったのは、三国峠~三国山山頂はずっとブナ林の中なので、蝶の撮影には向いてないということ。山頂で小休止中に暗い樹林内をクロヒカゲとアサギマダラが1頭ずつ彷徨い現れたくらい。三国山~明神峠間の様子は分からないが、無理にここを歩く必要は無さそうだ。
パノラマ台
帰る前に、さらに様子見で三国峠から山中湖側へ少し車を走らせ、パノラマ台へ。明神山からも30分ほどで下りてこられる場所だ。ここの駐車場でウラギンヒョウモンが吸水行動をしていたので、この日最後の撮影。
- ウラギンヒョウモン♂ | Fabriciana adippe pallescens | 西丹沢
- RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
- 駐車場の出入りが多い上に結構敏感でなかなか近寄らせてくれない。真横からはここまで寄るのが限界。
- RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
- ほぼ真後ろから近寄って、少し無理して横に手を伸ばして撮ったカット。この後、さらにもう少し横から、と手を伸ばしたら飛ばれた。
- RICOH R8 | 5.7mm(32mm-Equiv.) 分割測光
- 駐車場の真ん中にもう1頭、交通事故に遭ったらしい瀕死の個体がいた。完全にお亡くなりになっていたなら翅だけ持ち帰ったところだが、一応まだ息があったようなので安全な場所に避けておいてあげた。だが、恐らく生き延びることは出来ないだろう。
その他
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西丹沢遠征
- 2010-05-22 (土)
- 西丹沢
今日は、4月30日以来1ヵ月ぶりの遠征に行ってきました。行き先は、昨年7月5日以来2度目となる西丹沢です。前回、高速代をケチって到着時間が遅くなったので、今回は東名高速を利用して早めの到着を目指しました。(それでも、出発時間自体が遅めなので現地到着は10時過ぎです)
玄倉川水系/中ノ沢林道
今回は最初に、玄倉川水系の中ノ沢林道を訪れました。それほど長い林道ではないので今回は林道入口近くに車を停めて歩いて往復しました。しかし、良さそうなポイントの間隔が離れていたので、次からは車で登って要所要所のポイントで車を駐めるようにした方が効率が良さそうです。
中ノ沢林道での目撃記録
目撃種 | 数 | コメント |
---|---|---|
オナガアゲハ | 最多 | 林道上が蝶道になっている。残念ながら写真無し |
カラスアゲハ | 多 | 林道入口付近に訪花ポイント有り。写真は無し |
アオバセセリ | 2頭 | 写真有り |
スギタニルリシジミ | 1頭 | 写真有り |
ヤマトシジミ | 2頭 | |
トラフシジミ | 1頭 | 写真有り |
アサギマダラ | 1頭 | |
不明タテハ | 黒かったのでスミナガシかルリタテハ? | |
アカタテハ(幼虫) | 写真有り |
この時期の渓谷に多いはずのサカハチチョウが全く見られなかったのが解せない。丹沢には分布していないのだろうか。
中ノ沢林道での成果写真
林道入口付近に訪花ポイント(どうやらミツバウツギらしい)が有り、オナガアゲハとカラスアゲハが入れ替わり立ち替わり現れた。このポイントでの出現数はほぼ同じくらいだったが、オナガアゲハの方は林道上が蝶道となっていてそちらでも多数見られ、合わせると3:1くらいの割合であった。なお、オナガアゲハは圧倒的に♂が多く、まだ♀がほとんど出ていない印象を受けた。
但し、この黒系アゲハ2種の写真はまったく撮れなかった。このポイントでは、他にアオバセセリ♂がテリトリーを張っていて現れた両種をしつこく追い回したからである。今から考えるとアオバセセリを一時的に捕まえちゃえば良かったのかも。気が済むまで撮影してから放してやれば良いのだし。今度から捕虫網も忘れずに持参するようにしよう。
林道を登っていった別の訪花ポイントにはトラフシジミの♀が来ていた。
林道終点付近で見かけた薄汚れたシジミ。もしかしたらと思って撮っておいたらスギタニルリシジミだった。
林道終点付近にはカラムシの群生もあった。巣を開いてアカタテハの幼虫を確認してみた。
蝶以外の写真
中川川水系/白石オートキャンプ場~用木沢出合~白石沢林道終点
午後はロケハンを兼ね、昨年7月5日も訪れた中川川水系へ移動。最奥部の白石オートキャンプ場付近を少し歩き回ってみた。中ノ沢林道よりも明るい道路上がオナガアゲハやカラスアゲハの蝶道になっており採集には良いと思ったが、適当な撮影ポイントが見あたらない。キャンプ場内ならツツジのポイントがいくつかあって待ち伏せるのに良さそうだったが、土曜日のため客も多く、何となくキャンプ場内に入り込むのは気が引けてしまった。客の少ない平日なら良いポイントになるかもしれない。
中川川での目撃記録
目撃種 | 数 | コメント |
---|---|---|
オナガアゲハ | 最多 | |
カラスアゲハ | 多 | 1頭だけミヤマカラスアゲハっぽい個体も目撃 |
ジャコウアゲハ | 1頭 | 写真有り |
コミスジ | 1頭 | 写真有り |
中川川での成果写真
蝶以外の写真
世附川水系/大又沢林道
もう夕方近くなっており、既に蝶の姿は全く望めない時間帯にも関わらずロケハンを実施。大又沢林道は長いので途中まで入って雰囲気だけでも掴もうということです。
薄暗い箇所もありますが、中ノ沢林道よりは開放的な区間が多く、ところどころ花の咲くポイントもあって好感が持てます。沢が非常に近く要所要所で沢に降りるのも容易そうです。問題は距離が長いこと。今回は途中で引き返しましたが、登山ガイドによれば地蔵平がかなり広く明るい広場になっているようなのでここまで登ってみたいところですが、片道2時間くらいかかるようなので撮影しながらだと3~4時間はかかってしまいそうなところが難点です。
大又沢林道での目撃記録
- オナガアゲハ(2頭)
- アサギマダラ
歩いたのは16時過ぎだから、目撃記録が少ないのは当たり前ですね。
大又沢林道での成果写真
有りません。
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