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新治市民の森 Archive

テングチョウとキタテハ天国

平地性ゼフィルスのうち、出現時期の早いアカシジミ、ウラゴマダラシジミを目的に Field に出た。出陣先は昨年ウラゴマダラシジミを観察した横浜市の新治市民の森。より難易度の高いウラゴマダラシジミの「ポイントが分かっている」のが選択理由です。

ちょうどテングチョウとキタテハの発生盛期に当たったようで、両種とも多数の新鮮個体があちこちで集団吸水している姿を観察できた。

テングチョウ | Libythea celtis | 新治市民の森
テングチョウ
テングチョウ
テングチョウ
SONY α55 + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
吸水中のテングチョウ三態。2枚目と3枚目は同一個体だが1枚目はたぶん違う。
テングチョウ(開翅)
テングチョウ(開翅)
テングチョウ(開翅)
SONY α55 + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
キタテハに比べて敏感で寄るのに苦労したが、何とかほぼ真上から開翅吸水中の新鮮個体の撮影も出来た。2枚目のみ縦位置写真になっていたのでトリミングして上下をカット。
テングチョウ(開翅)
SONY α55 + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
吸水中の個体ばかりで飽きたのでこんなのも時々狙ったが、ほとんど撮れなかった。
テングチョウ(羽化直後)
テングチョウ(羽化直後)
SONY α55 + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
羽化直後の個体も見つけた。1枚目はイボタの葉に停まっていた♀個体。 実物は写真の数倍綺麗だったが、腕が無く表現できないのが悔しい。 2枚目の個体は下草で羽化し、まだ蛹の抜け殻に掴まっている状態。
キタテハ | Polygonia c-aureum | 新治市民の森
キタテハ
キタテハ
キタテハ
キタテハ
SONY α55 + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
吸水中の新鮮キタテハ四態。2~4枚目は同一個体。 1枚目も同一個体かもしれませんが、既によく分からなくなっています。
キタテハ
SONY α55 + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
吸水中でない個体も撮影しました。とにかくキタテハは数が多かった。

キタテハの方はぼろぼろの越冬個体も1頭吸水に訪れていた。

キタテハ | Polygonia c-aureum | 新治市民の森
越冬キタテハ
越冬キタテハ
SONY α55 + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
越冬個体だが新生個体と並んで元気に吸水していた。 越冬個体と新生個体で交尾成立することもあるんだろうなあ。

他にも、新鮮なルリシジミが2頭吸水に来ていた。

ルリシジミ | Celastrina argiolus | 新治市民の森
ルリシジミ
ルリシジミ
ルリシジミ
SONY α55 + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
吸水個体は2頭居たが、同じ場所で吸水しているキタテハ、テングチョウ、ルリシジミを 代わる代わる撮ったので3枚がそれぞれ同一個体か別固体化までは分からない。
ルリシジミ(開翅)
ルリシジミ(開翅)
SONY α55 + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
吸水個体がつっと飛んで下草に停まった。「あ、開きそう」と思って待っていたら、 短時間だか綺麗な表翅を見せてくれた。

イチモンジチョウも個体数が多かったが、既に盛期は過ぎて擦れた個体が多かった。

イチモンジチョウ | Limenitis camilla | 新治市民の森
イチモンジチョウ
イチモンジチョウ
イチモンジチョウ
SONY α55 + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
見るからに擦れた個体が多かったので、あまりカメラを向けなかった。3枚目のみ別個体。
イチモンジチョウ
イチモンジチョウ
SONY α55 + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
唯一擦れが少なかった個体。じっくり撮影したが翅裏は見せてくれなかった。

かなり飛び古した個体だが、コチャバネセセリがイボタの花に来ていた。

コチャバネセセリ | Thoressa varia | 新治市民の森
コチャバネセセリ
コチャバネセセリ
SONY α55 + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
2~3個体居たので1枚目、2枚目が同一個体かどうかは不明。
コチャバネセセリ
SONY α55 + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
そのうちに目の前で1個体が蜘蛛の巣にかかってしまった。 あっという間に蜘蛛がやってきた。南無南無~。

モンシロチョウも新鮮な個体が多数飛んでいたが、真剣に狙わずまともな写真はこれ1枚きり。

モンシロチョウ | Pieris rapae | 新治市民の森
モンシロチョウ
SONY α55 + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
ヒメジョオンで吸蜜するモンロチョウ。

肝心のゼフは?

肝心のゼフィルスですが、ウラゴマダラシジミは1頭も姿を見せませんでした。

がっかり。

まだ早かったのか…?それとも少し離れた吸水ポイントでテングチョウやキタテハを撮っている時間帯に現れたのか?

アカシジミは栗の花のポイントで逢えるのを期待しましたが、逢えませんでした。

新治市民の森では当初予定よりも長く14時近くまで粘りましたが、ウラゴマダラシジミは諦めてアカシジミが探しやすい寺家ふるさとの森に移動することにしました。 寺家での成果については別記事に分けます。

蝶以外

蝶以外に、トンボとトカゲを撮ったので載せておきます。

トンボ(未同定) | 新治市民の森
未同定トンボ
SONY α55 + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
未同定のトンボ。ヤンマではないような。サナエ系かなあ。(まったくわかっていない)※トリミングしています。
トカゲ | 新治市民の森
トカゲ
SONY α55 + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
妙に迫力のあったトカゲ。

平成24年6月24日追記

1頭写真だけUpして載せ忘れていた。

ヒメジャノメ | Mycalesis gotama | 新治市民の森
ヒメジャノメ
SONY α55 + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
今年はコジャノメしか撮れていなかったので、確か拘って追いかけた気が。(なのに載せ忘れるなんて)

ゼフ探索に新治市民の森へ

ゼフィルス探索に新治市民の森へ行ってきました。発生の早いアカシジミとウラゴマダラシジミがターゲットで、ウラナミアカシジミも出てると良いな、というところです。行き先は寺家と新治で迷ったのですが、青葉台駅で先にバスが来た方に向かうことにしました。つまり、「鴨志田団地行き」よりも「霧ヶ丘グリーンタウン行き」の方が先に来たということです。

本日は午前中だけの Fieldwork を予定しているので、市民の森駐車場から池ぶちへ下った後、鎌立付近のみに限定して探索予定です。市民の森駐車場に着くと、早速越冬明けでない新発生のテングチョウが迎えてくれました。

和名 | Libythea celtis | 新治市民の森
テングチョウ
SONY α55 | SIGMA APO 70-200mm F4-5.6 DG MACRO
300mm(450mm-equiv.) 絞り優先AE F5.6 分割測光
頻繁に地上に降りてくれた比較的フレンドリーな個体。但し、如何せん駐車場内なのでその度に邪魔が入って飛ばれてしまいましたが。

駐車場を出て池ぶちの方へ下っていく途中の林縁では、サトキマダラヒカゲとクロヒカゲが多数発生していました。

サトキマダラヒカゲ | Neope goschkevitschii | 新治市民の森
サトキマダラヒカゲ
SONY α55 | SIGMA APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
200mm(300mm-equiv.) 絞り優先AE F5 分割測光
近づこうと藪に踏み込むとその気配ですぐに飛んでしまうので、遠めからの撮影に終始。結局この程度にしか撮れていなかった。
クロヒカゲ | Lethe diana | 新治市民の森
クロヒカゲ
SONY α55 | SIGMA APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
200mm(300mm-equiv.) 絞り優先AE F5 分割測光
クロヒカゲ
SONY α55 | SIGMA APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
200mm(300mm-equiv.) 絞り優先AE F5 分割測光
クロヒカゲ
SONY α55 | TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO1:1
90mm(135mm-equiv.) 絞り優先AE F5 分割測光
クロヒカゲは一見地味だが、よく見るとしっとりした風合いでゴージャス。後翅裏面の眼状紋周囲の青い縁取りも美しい。割と好きな蝶なんだよね。

ここの林縁では、時折頭上高くを白っぽいタテハ蝶が飛んでいくのが見られた。川崎ならアカボシゴマダラに決めつけてほぼ間違いないが、新治だとゴマダラチョウの可能性もあるのだろうか。

池ぶちの荒地まで来たところで、尾根の方からオレンジ色のヒョウモンが降りてきたが、近づく暇もなく再び雑木林の梢を越えて行ってしまった。ちょっと残念に思いつつ歩みを進めたところにウラギンシジミが現れた。

ウラギンシジミ♂ | Curetis acuta | 新治市民の森
ウラギンシジミ♂
SONY α55 | SIGMA APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
300mm(450mm-equiv.) 絞り優先AE F5.6 分割測光
僅かに表翅が覗いた瞬間。まだ瑞々しい新鮮な個体だ。

鎌立の湿地ではイボタノキが白い花を咲かせていた。最初はスジグロシロチョウとダイミョウセセリくらいしか居なかったのが、そのうちに他の蝶も集まってきて、ウラゴマダラシジミとメスグロヒョウモンを撮ることができた。

ダイミョウセセリ | Daimio tethys | 新治市民の森
ダイミョウセセリ
SONY α55 | TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO1:1
90mm(135mm-equiv.) 絞り優先AE F5 分割測光
背景が明るいので肝心の蝶が黒つぶれ気味。
ダイミョウセセリ
SONY α55 | TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO1:1
90mm(135mm-equiv.) 絞り優先AE F5 分割測光
イチモンジチョウ | Limenitis camilla japonica | 新治市民の森
イチモンジチョウ
SONY α55 | SIGMA APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
200mm(300mm-equiv.) 絞り優先AE F5 分割測光
イチモンジチョウ
SONY α55 | SIGMA APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
200mm(300mm-equiv.) 絞り優先AE F5 分割測光
イチモンジチョウ
SONY α55 | SIGMA APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
200mm(300mm-equiv.) 絞り優先AE F5 分割測光
イチモンジチョウは3~4頭が集まってきた。特に目に付いた大柄の個体を中心に撮影。昨年8月6日に西丹沢でアサマイチモンジを撮った時に「イチモンジチョウに比べて大きい」と思っていたので、この大柄の個体もアサマイチモンジではないかと野外では思っていたが、写真をよく見たらイチモンジチョウだった。(アサマイチモンジの方が大きいということではないらしい)
ウラゴマダラシジミ | Artopoetes pryeri | 新治市民の森
ウラゴマダラシジミ
SONY α55 | SIGMA APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
300mm(450mm-equiv.) 絞り優先AE F5.6 分割測光
ようやく現れたウラゴマダラシジミ。イボタノキの周囲を目まぐるしく飛び交い、なかなか静止しない。ようやく停まってくれたものの、かなり遠めからの撮影を強いられた。ウラゴマダラシジミも2~3個体が集まってきていたようだ。
メスグロヒョウモン | Damora sagana | 新治市民の森
メスグロヒョウモン(表翅)
SONY α55 | SIGMA APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
200mm(300mm-equiv.) 絞り優先AE F5 分割測光
メスグロヒョウモン(裏翅)
SONY α55 | SIGMA APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
300mm(450mm-equiv.) 絞り優先AE F5.6 分割測光
メスグロヒョウモン(表翅)
SONY α55 | SIGMA APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
300mm(450mm-equiv.) 絞り優先AE F5.6 分割測光
先のイチモンジチョウよりもさらにデカイのが現れたと思ったら、メスグロヒョウモン♀でした。初見です。一瞬和名が思い出せず、一緒に撮影していた方に「メスアカムラサキが居ました」と言ってしまいました。しばらくして間違いに気付いたので訂正しておきましたが…。(恥)
撮影しやすい場所には停まってくれなかったので、木立ちの隙間から、かなり遠くの枝に停まっているところを撮影。薄暗い上に木漏れ日がバックになっているので黒つぶれ気味。中央重点測光で撮るべきだったか。3枚目は眼にピントが合っていませんが、翅の斑紋はよく見えるので載せときました。

結局、このイボタノキで時間切れ一杯まで粘ったので、アカシジミやウラナミアカシジミを探している時間はありませんでした。ということで、結局撮影できたゼフは昨年も撮ったウラゴマダラシジミだけです。でも、その代わりに初見のメスグロヒョウモンが撮れたので、それなりに満足です。撮れなかった他のゼフィルスは、後日再挑戦しましょう。

最後に、帰り際に吸水中のルリシジミを撮影。

ルリシジミ | Celastrina argiolus Linnaeus | 新治市民の森
ルリシジミ(吸水)
SONY α55 | SIGMA APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
300mm(450mm-equiv.) 絞り優先AE F5.6 分割測光

開幕戦(新治市民の森)

地震以来、控えていた Fieldwork を再開。

前回から1ヵ月以上経っているのでもはや偵察とは言えない。 今年の開幕戦である。 10:30頃から13:00頃までの約2時間半を使って歩いた。

キタテハ | Polygonia c-aureum | 新治市民の森(横浜市緑区)
キタテハ
RICOH R8 | 15.1mm(85mm-equiv.)
キタテハ
RICOH R8 | 6.3mm(36mm-equiv.)
まず最初に出迎えてくれたのは越冬蝶のキタテハ。 この後も、あちこちの陽当たりの良い斜面から飛び出してきた。
ミヤマセセリ | Erynnis montanus | 新治市民の森(横浜市緑区)
ミヤマセセリ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.)
ミヤマセセリ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.)
ミヤマセセリ(羽化不全)
RICOH R8 | 8.9mm(50mm-equiv.)
常見谷戸の雑木林斜面を黒っぽいのが飛び交っているな、と思ったら本種だった。 今年の新成虫では初見であるばかりでなく、本種は生涯初見でもある。 内心、本日最大のターゲットにしていたので嬉しい。 陽当たりの良い雑木林斜面であれば広範囲で確認できたので、発生環境も覚えた。 3枚目の個体は旭谷戸の方で撮った後翅が羽化不全の個体。
モンシロチョウ | Pieris rapae | 新治市民の森(横浜市緑区)
モンシロチョウ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.)
新成虫2種類目はモンシロチョウ。 耕作地周辺で複数発生、翅はやや痛んで新鮮とは言えない個体ばかりだったが数はあまり多くなく、昨年3月14日の黒川と同程度。今年も春の訪れは遅い印象だ。
ベニシジミ | Lycaena phlaeas | 新治市民の森(横浜市緑区)
ベニシジミ
RICOH R8 | 15.1mm(85mm-equiv.)
新成虫3種類目はベニシジミ。モンシロチョウ同様に耕作地周辺で見られたが、数はさらに少ない。

他には越冬蝶のルリタテハが1頭見られたくらい。 期待していたテングチョウ(越冬)、モンキチョウ、ルリシジミ、コツバメは見られなかった。

追記

他の方々のBlogを拝見していると、「寒が戻って蝶に出逢えなかった」という記述が多い。朝夕は冷え込んだけど、日中は充分気温が上がって良かった♪と思っていたのでちょっと意外。選んだ Field が良かったのかも。

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