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コミスジ

西丹沢遠征(大又沢林道):その3(その他の蝶・蛾)

西丹沢:大又沢遠征のその3。今回が最終回です。その他の蝶と蝶以外に蛾も1種撮ったのでまとめて掲載します。

スミナガシ多数

今回の遠征で、カラスアゲハと並んで最も多く見られた蝶がスミナガシ。長い林道のあちこちで吸水するもの、獣糞で吸汁するものが多数見られた。今までスミナガシという蝶はそれほど個体密度は高くないと思っていたのですが、考えを改めるべきでしょうか。写真もたくさん撮りましたが、今回はそのうちの4枚掲載しておきます。

スミナガシ | Dichorragia nesimachus | 西丹沢
スミナガシ(開翅)
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
まずは路上で吸水中の個体の開翅写真。この日2番目に逢った個体。
スミナガシ(閉翅吸汁)
RICOH R8 | 15.1mm(85mm-equiv.) 分割測光 +0.3EV
獣糞で吸汁中の閉翅写真。この個体は5番目に逢った個体。
スミナガシ(集団吸汁)
RICOH R8 | 15.1mm(85mm-equiv.) 分割測光 Flash=ON
獣糞で吸汁中の個体を撮影していたら、もう1頭寄ってきて2頭並んで吸汁を始めた。地蔵平から折り返した後は数えてないので、もはや何頭目なのか分からない。
スミナガシ(集団吸汁)
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-equiv.) 分割測光
さらに3頭目がやってきて吸汁しようとした。但し、左手前の個体が割と攻撃的ですぐに小突き回して追い出してしまったので3頭並んでいたのはほんの一瞬。いまいち構図もピントも合ってないが、せっかく3頭が1画面に写ったのでUp。

ところで、前述のキリシマミドリシジミを撮影しに来られた方が「今日はスミナガシを見ていない」と言っていて驚いた。私の方は数え切れないほど見ていたのに…。キリシマに集中しすぎて目に入っていなかったのでしょうか。

コミスジ

次にコミスジ。コミスジもたくさん居ました。

コミスジ | Neptis sappho | 西丹沢
コミスジ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
葉面でのテリ張りポーズ。
コミスジ
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-equiv.) 分割測光
上とは別の個体で林道上に降りたところ。吸水はしてません。

ジャノメチョウ

地蔵平の草地ではジャノメチョウを何頭か見かけました。本当は、ここでヒョウモンが見られないかと期待して歩いてきたのですが。

ジャノメチョウ | Minois dryas | 西丹沢
ジャノメチョウ
RICOH R8 | 15.1mm(85mm-equiv.) 分割測光
昨年小山田緑地で撮ったのはボロボロだったので、割と綺麗なのが撮れて嬉しい。

コムラサキ

次はコムラサキ。林道沿いの何箇所かで見かけたが、地蔵平が一番撮りやすかった。

コムラサキ | Apatura me | 西丹沢
コムラサキ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
前述のアサマイチモンジ?と並んで吸水していた個体。
コムラサキ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光 (トリミング)
上のと同じ個体。近寄りすぎて飛ばれた先で開翅したので遠めからやや無理めに撮影。もっと近くで開翅してくれれば良いのに。

写真は載せませんが、他にもサカハチチョウ、ウラギンシジミ、クロアゲハ、オナガアゲハ、イチモンジチョウが見られました。(ウラギンシジミ以外はボロが多かった)

蝶以外の昆虫

蜻蛉が多数居ましたが、今回は蝶で充分と無視に努めました。しかし、これだけは別!と撮ったのがこの蛾です。シンジュサンが居たので手乗りにして撮影。

シンジュサン | Samia cynthia pryeri | 西丹沢
シンジュサン(手乗り)
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-equiv.) 分割測光
ちょっとボロな♂。中学生時代から大好きな蛾です。ヤママユ蛾の仲間はみんな好きですけど。毎年、盛夏を過ぎる頃になると出身中学の外壁に貼り付いていたものですが、今でも見られるでしょうか。ちなみに見るのはその中学以来です。28年振り?
シンジュサン(顔アップ)
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-equiv.) 分割測光
顔のアップ。ヤママユガ科の蛾はみんな愛嬌があって可愛いんだよね、顔が。

この子は林道上に静止していたので最初はそのまま撮っていました。そころが、そのうち蟻が1匹寄ってきて格闘を始めたので、こりゃヤバイと手に取って近くの木の枝に止まらせようとしたのですが、なかなか上手に止まってくれません。やっと止まらせても、しばらく見ているともぞもぞ動いた途端につるっと落っこちてしまう。
何度か繰り返した末に、最後は諦めました。寿命が近づいて弱っているのか、もともと鈍くさい種なのか…。(昔の記憶では何だかもともと鈍くさい種のような気がします)
ヤママユガ科の幼虫はもの凄い力で枝にしがみついていますが、それに比べると親子なのにえらい違いだなと思った次第。(幼虫は腹脚があるから当たり前か)

以上

西丹沢遠征(今シーズン3回目)

今シーズン3度目の西丹沢遠征。天気予報では傘マークまで付いた曇天でしたが、大井松田ICを通過した頃には晴れ間も見えてきた。御殿場ICで東名を下りて明神峠へ向かう。今回は明神峠から水ノ木橋まで世附林道を下ってみようという計画だ。その後、時間が許せば明神峠~三国峠間も往復してみたい。世附林道は前回浅瀬~大棚橋間を歩いているので、今回の予定ルートと合わせて林道全線を歩いたことになる。(水ノ木橋~大棚橋の短い区間のみ重複)

結果的には、降雨&時間切れで明神峠~三国峠間は歩けず、次回以降に持ち越しとなった。また、世附林道往復も往路途中からまったく陽が差さなくなり、復路間もなく雨が降り出すという最悪のパターン。前回以上に薄い成果に終わった。

コース短評

  1. 明神峠~三ノ沢橋間

    浅瀬ゲート同様に厳重に閉じられた明神峠のゲートを抜けて歩き出す。 明神峠からの歩き出しは非常に明るくて開放的な林道だ。 徐々に樹林内に入っていくようになるが、三ノ沢橋までの区間は明るく雰囲気の良いポイントが多い。

    • オナガアゲハ(1)
    • 不明黒系アゲハ(3)※恐らくオナガアゲハ
    • ウスバシロチョウ(2)
    • コミスジ(3)
    • サカハチチョウ(1)
    • アオバセセリ(1)
    • モンシロチョウ(2)
    • 不明シロチョウ(1)※小型。ヒメシロチョウ?
  2. 三ノ沢橋~水ノ木橋間

    三ノ沢橋を過ぎると薄暗い樹林内を歩く区間が長くなる。 ところどころに開けたポイントもあるが、ポイント間が長くてあまり面白くない。 但し、アオバセセリ2頭のテリ争いが見られたり、 樹林内を産卵場所を求めて(?)彷徨うアサギマダラの姿を見ることが出来た。

    • サカハチチョウ(2)
    • アオバセセリ(3)
    • ヤマキマダラヒカゲ(1)
    • アサギマダラ(3)
    • 不明黒系アゲハ(1)※恐らくオナガアゲハ
    • モンシロチョウ(1)
    • コジャノメ
  3. 水ノ木橋近くのポイント

    前回弁当を食べ、トラフシジミの産卵シーンを撮ったポイント。 最初からここでUターンと決めていた。 しかし、このポイントに到着した頃は思いきり曇っていて何も飛ばない。 20分ほど休憩している間に晴れ間が覗いたのはほんの一瞬(1~2分)だけ。 ところがこの一瞬の晴れ間にオナガアゲハが3頭、次々と谷底から上がってきた。 浅瀬・明神峠どちらからもアクセスが悪いのが難点だが、 やはり天候さえ良ければ良いポイントのようだ。

    • アカシジミ?(1)※オレンジ色。飛んでいたのははるか上空なので詳細不明。
    • 不明シジミ(1)※ヤマトシジミのような気がする。
    • オナガアゲハ(3)※一瞬の晴れ間に谷底から次々と上ってきた。
    • コミスジ(1)

蝶の写真

サカハチチョウ | Araschnia burejana | 西丹沢
サカハチチョウ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
サカハチチョウ
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-Equiv.) 分割測光
サカハチチョウ(飛翔)
RICOH R8 | 18.7mm(105mm-Equiv.) 分割測光
二ノ沢橋付近にて。2枚目は翅の裏面を写そうとしたが、手前の草が邪魔だったようだ。3枚目は偶然撮れた飛び立つ瞬間の写真。
ウスバシロチョウ♀ | Parnassius glacialis | 西丹沢
ウスバシロチョウ♀
RICOH R8 | 18.7mm(105mm-Equiv.) 分割測光
ウスバシロチョウ♀
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-Equiv.) 分割測光
何か翅の開き方が凄くくたびれた感じのウスバシロチョウ♀。
コミスジ | Neptis sappho | 西丹沢
コミスジ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
コミスジ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
一ノ沢橋付近にて。テリ張り日光浴写真。(2枚とも同じ個体です)
コジャノメ | Mycalesis francisca | 西丹沢
コジャノメ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
復路の日向沢橋付近にて。暗くてシャッタースピードが1/79と遅い。

アオバセセリは絶好の撮影チャンス(1mまで近づいた)逃した。アサギマダラは3頭ともいかにも静止してくれそうな様子で飛んでいたので、停まってくれ~と追跡したが、時々一瞬だけ降りるものの静止はせずにふわふわ飛び続け、最後は飛び去ってしまって撮れなかった。3頭目の時にFC100のパスト連写で狙ってみたんだけど、樹林内の薄暗い環境の中では全く撮れなかった。

その他の写真

花中の蛇(ヤマカガシ) | 西丹沢
花中の蛇(ヤマカガシ)
RICOH R8 | 15.1mm(85mm-Equiv.) 分割測光
樹上の花の中に居た。

獣糞

四ノ沢橋を過ぎたところに怪しい獣糞があった。

獣糞

人間の糞と言ってもおかしくないくらいの大きさ。(中大型獣?)
明らかに鹿の糞とは思えない形状。(肉食獣っぽいよね?)
まだ柔らかさを保っていて比較的新しいと思われる。(まだ近くに居る?)

…これって、………か?

少し離れたところにも別の獣糞があった。

獣糞その2

こっちのは明らかに鹿の糞。比べて見ると明らかにさっきのは鹿の糞では無いよね。 やっぱり肉食獣でしょ。

雌鹿には2頭ほど遭遇したけど、熊には遭いませんでした。良かった良かった。

次回ルート

次に西丹沢に来るときは、大又沢林道を地蔵平まで歩くか、三国峠付近の稜線を歩くことになるだろう。三回連続で渓谷沿いの林道を歩いたから、やっぱり今度は稜線の方かな。

西丹沢遠征

今日は、4月30日以来1ヵ月ぶりの遠征に行ってきました。行き先は、昨年7月5日以来2度目となる西丹沢です。前回、高速代をケチって到着時間が遅くなったので、今回は東名高速を利用して早めの到着を目指しました。(それでも、出発時間自体が遅めなので現地到着は10時過ぎです)

玄倉川水系/中ノ沢林道

今回は最初に、玄倉川水系の中ノ沢林道を訪れました。それほど長い林道ではないので今回は林道入口近くに車を停めて歩いて往復しました。しかし、良さそうなポイントの間隔が離れていたので、次からは車で登って要所要所のポイントで車を駐めるようにした方が効率が良さそうです。

中ノ沢林道での目撃記録

目撃種 コメント
オナガアゲハ 最多 林道上が蝶道になっている。残念ながら写真無し
カラスアゲハ 林道入口付近に訪花ポイント有り。写真は無し
アオバセセリ 2頭 写真有り
スギタニルリシジミ 1頭 写真有り
ヤマトシジミ 2頭
トラフシジミ 1頭 写真有り
アサギマダラ 1頭
不明タテハ 黒かったのでスミナガシかルリタテハ?
アカタテハ(幼虫) 写真有り

この時期の渓谷に多いはずのサカハチチョウが全く見られなかったのが解せない。丹沢には分布していないのだろうか。

中ノ沢林道での成果写真

林道入口付近に訪花ポイント(どうやらミツバウツギらしい)が有り、オナガアゲハとカラスアゲハが入れ替わり立ち替わり現れた。このポイントでの出現数はほぼ同じくらいだったが、オナガアゲハの方は林道上が蝶道となっていてそちらでも多数見られ、合わせると3:1くらいの割合であった。なお、オナガアゲハは圧倒的に♂が多く、まだ♀がほとんど出ていない印象を受けた。

但し、この黒系アゲハ2種の写真はまったく撮れなかった。このポイントでは、他にアオバセセリ♂がテリトリーを張っていて現れた両種をしつこく追い回したからである。今から考えるとアオバセセリを一時的に捕まえちゃえば良かったのかも。気が済むまで撮影してから放してやれば良いのだし。今度から捕虫網も忘れずに持参するようにしよう。

アオバセセリ♂ | Choaspes benjaminii | 西丹沢
アオバセセリ♂
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光 +0.7EV
アオバセセリ♂
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光 +0.7EV
激しく占有行動を繰り返すので少しもじっとしていてくれない。時間をかけて狙った割には撮影チャンスは少なかった。望遠端で35mm換算300mmくらいあると、遠めの枝先でも狙えるので、もう少しチャンスが多かったかも。今度発売になるRICOH GXRの28-300mmズームが欲しい。

林道を登っていった別の訪花ポイントにはトラフシジミの♀が来ていた。

トラフシジミ♀ | Rapala arata | 西丹沢
トラフシジミ♀
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
トラフシジミ♀(産卵行動)
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) ±0EV WB=昼光
かなり綺麗な個体だったので、風で枝が揺れて証拠写真程度にしかならなかったのが残念だ。後でよく見たらこの風の中で産卵行動を取っていたようである。

林道終点付近で見かけた薄汚れたシジミ。もしかしたらと思って撮っておいたらスギタニルリシジミだった。

スギタニルリシジミ | Celastrina sugitanii | 西丹沢
スギタニルリシジミ
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-Equiv.) 分割測光
スギタニルリシジミ
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-Equiv.) 分割測光
やっぱりスギタニルリシジミのようだ。伊豆の奥野林道で見かけたシジミもたぶんスギタニルリシジミだったと思うが、はっきり同定できたのは今回が初めて。ボロボロでも嬉しい。

林道終点付近にはカラムシの群生もあった。巣を開いてアカタテハの幼虫を確認してみた。

アカタテハ(幼虫) | Vanessa indica | 西丹沢
アカタテハ(幼虫)
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-Equiv.) 分割測光
まだ若齢幼虫のようだ。

蝶以外の写真

キンモンガ | Psychostrophia melanargia | 西丹沢
キンモンガ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
一瞬見慣れない蝶だな、と思ってしまった。すぐ蛾だと判ったけど。昼行性の蝶のような蛾として割と有名らしい。
ミヤマハンミョウ | Cicindela sachalinensis | 西丹沢
ミヤマハンミョウ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
ハンミョウと言えば虹色に輝くナミハンミョウしか知らないので嬉々として撮影。でも普通種でした。

中川川水系/白石オートキャンプ場~用木沢出合~白石沢林道終点

午後はロケハンを兼ね、昨年7月5日も訪れた中川川水系へ移動。最奥部の白石オートキャンプ場付近を少し歩き回ってみた。中ノ沢林道よりも明るい道路上がオナガアゲハやカラスアゲハの蝶道になっており採集には良いと思ったが、適当な撮影ポイントが見あたらない。キャンプ場内ならツツジのポイントがいくつかあって待ち伏せるのに良さそうだったが、土曜日のため客も多く、何となくキャンプ場内に入り込むのは気が引けてしまった。客の少ない平日なら良いポイントになるかもしれない。

中川川での目撃記録

目撃種 コメント
オナガアゲハ 最多
カラスアゲハ 1頭だけミヤマカラスアゲハっぽい個体も目撃
ジャコウアゲハ 1頭 写真有り
コミスジ 1頭 写真有り

中川川での成果写真

コミスジ | Neptis sappho | 西丹沢
コミスジ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
タテハチョウ科の写真が撮れてなかったので慎重に撮影したが、すぐに飛ばれてしまった。
ジャコウアゲハ♂ | Atrophaneura alcinous | 西丹沢
r0016881.jpg(ジャコウアゲハ♂)
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
ジャコウアゲハ♂
RICOH R8 | 18.7mm(106mm-Equiv.) 分割測光 +0.7EV
ようやく吸蜜・休息するオナガアゲハを撮れる!と思ったらジャコウアゲハだった。とてもおとなしい子で、何度か驚かせて飛ばしたがその都度戻ってきてくれたので良い感じの写真が撮れた。

蝶以外の写真

ナミハンミョウ | Cicindela (Sophiodela) japonica | 西丹沢
ナミハンミョウ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) 分割測光
白石オートキャンプ場付近にたくさん居た。

世附川水系/大又沢林道

もう夕方近くなっており、既に蝶の姿は全く望めない時間帯にも関わらずロケハンを実施。大又沢林道は長いので途中まで入って雰囲気だけでも掴もうということです。

薄暗い箇所もありますが、中ノ沢林道よりは開放的な区間が多く、ところどころ花の咲くポイントもあって好感が持てます。沢が非常に近く要所要所で沢に降りるのも容易そうです。問題は距離が長いこと。今回は途中で引き返しましたが、登山ガイドによれば地蔵平がかなり広く明るい広場になっているようなのでここまで登ってみたいところですが、片道2時間くらいかかるようなので撮影しながらだと3~4時間はかかってしまいそうなところが難点です。

大又沢林道での目撃記録

  • オナガアゲハ(2頭)
  • アサギマダラ

歩いたのは16時過ぎだから、目撃記録が少ないのは当たり前ですね。

大又沢林道での成果写真

有りません。

日原遠征

春型ミヤマカラスアゲハをターゲットに、奥多摩(日原)へ遠征に行ってきました。

20数年前に採集を趣味にしていた頃、GW期間中に奥武蔵の吾野・伊豆ヶ岳周辺へ毎年のように出掛けていましたが、ついにミヤマカラスアゲハに出逢うことができませんでした。有名産地のハズなのに、です。

そこで今回は下記2サイトの情報を参考に日原を遠征地に選びました。

成果1:ウスバシロチョウ

東日原でバスを降り、しばらく集落周辺のウスバシロチョウを追った後、午後になってから小川谷林道を往復した。

東日原の集落周辺ではウスバシロチョウが多数発生していた。
ウスバシロチョウを Spring ephemeral とは普通呼ばないかもしれません。 でも、私にとっては個人的に本種こそが Spring ephemeral の代表種。
もっとも、単に昔から3~4月に探蝶活動をあまりやってこなかっただけだから、ですけれども。

ウスバシロチョウ | Parnassius citrinarius | 日原
ウスバシロチョウ
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-equiv.)
タンポポでの吸蜜シーン。
ウスバシロチョウ
RICOH R8 | 27.4mm(155mm-equiv.)
同じく吸蜜シーン。花はドウダンツツジかな?
ウスバシロチョウ
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-equiv.)
開翅しているところも撮りたかったのだが、なかなか翅を開いてくれなかった。 一応まともに撮れた中ではこれが一番開いた状態。

ウスバシロチョウの♂らしき個体が♀を追飛したかと思ったら、あっという間に2頭もつれて草群に転がり込んだ。 (というか、襲いかかった。ほとんど強姦状態) 初めて見るウスバシロチョウの交尾シーン。

ウスバシロチョウ(交尾) | Parnassius citrinarius | 日原
ウスバシロチョウ(交尾)
RICOH R8 | 13.1mm(75mm-equiv.)
♂♀もつれあって草群に転がり込んだ。
ウスバシロチョウ(交尾)
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-equiv.)
草や枯れ枝が邪魔なので、そーっと手で持ち上げて場所を移動させてみた。 夢中なので、それでも逃げない。
ウスバシロチョウ(交尾)
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-equiv.) +1EV WB=曇天
体勢を入れ替えて落ち着いたところ。 図鑑やインターネット上でよく見る交尾シーンとは身体の向きが違う。 ちゃんと交尾できてるのかな、これ。

成果2:ミヤマカラスアゲハ

ミヤマカラスアゲハは今回遠征で一番のターゲット。 エメラルドやサファイア色に輝く翅を持つ美麗な蝶で、春型は特に美しいとされる蝶です。 今回は小川谷林道において、20年越し念願のミヤマカラスアゲハを見ることが出来ました。(感激です)

まず、日原鍾乳洞のすぐそばにあるキャンプ場の川原に下りたところ、向こうの方から黒いアゲハがこちらへ向かって飛んできました。 但し、その後ろから捕虫網をもって追いかけてくる男性のおまけ付きでした。 その個体は私の目の前まで来たところで男性の網の中に捕らえられたのですが、覗き込んでみたところ後翅裏面のイエローバンドも目に眩しいミヤマカラスアゲハの美しい個体でした。 小学生の息子さん連れだったその男性は「3匹目です」と仰っていました。実に羨ましい。

実は、はっきりとミヤマカラスアゲハと断定できる個体を目撃したのは、これっきりでした。 ほかにも2頭ほど、林道上を飛ぶミヤマカラスアゲハらしき蝶影を目撃しましたが、 カラスアゲハとはっきり区別できるほど近くまでは近寄れませんでした。 当然、撮影できたのは「0」です。

悔しかったので、林道道端に落ちていたミヤマカラスアゲハと断定できる死骸写真を証拠に撮っておきました。 死骸写真でも翅は綺麗です。

ミヤマラスアゲハ | Papilio maackii | 日原
ミヤマカラスアゲハ亡骸(裏面)
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-equiv.) -1EV
亡骸写真(裏面)。翅は痛んでいるが、後翅裏面の黄色帯は鮮明に確認できる。
ミヤマカラスアゲハ亡骸(表面)
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-equiv.) -1EV
亡骸写真(表面)。

成果3:その他の蝶

東日原集落周辺のウスバシロチョウはそこそこの数が飛んでいましたが、 林道を往復した午後には、実は期待したほど蝶の姿を見ることは出来ませんでした。 午前中に歩けば多少違ったかもしれないが、午前・午後の問題というよりもちょっと時期尚早だった印象。 日原は奥多摩の中でも割と標高が高いので、GW明け直後よりも5月中~下旬の方が時期が良かったかもしれない。

それでもサカハチチョウの姿は比較的多く、1日を通して最も普通に見られた。 その他には、東日原周辺でアゲハ、モンキチョウ、キチョウなどの姿が見られ、 日原鍾乳洞から上の小川谷林道ではコミスジのほかにキベリタテハの越冬個体を3頭目撃しました。 夏の終わりに行けば新鮮なキベリタテハに出逢えそうです。

サカハチチョウ(春型) | Araschnia burejana | 日原
サカハチチョウ(春型)
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.)
サカハチチョウ(春型)
RICOH R8 | 10.4mm(60mm-equiv.)
サカハチチョウ(春型)
コミスジ | Neptis sappho | 日原
コミスジ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.)
コミスジ。地上で開翅した。

その他の昆虫

ハナムグリの一種 | 日原
ハナムグリの一種
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) +0.7EV
蛾の仲間 | 日原
蛾の仲間
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-equiv.)
オトシブミの揺籃 | 日原
オトシブミの揺籃
RICOH R8 | 5.7mm(32mm-equiv.)
  • R0013652.JPG

ツバメの営巣

東日原の集落では、日原診療所の軒下で数十羽のツバメが営巣を開始していた。 どのカップルもこの日巣作りを始めたばかりのようで、巣が形になっているものは皆無。 一羽が泥を確保しに出ている間、もう一羽が壁のスペースを横取りされまい、というかのように頑張っている。

営巣中のツバメ | 日原
営巣中のツバメ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.) WB=曇天
相方が巣作り用の材料(泥)を探しに出掛けている間、こうして軒下の一角を確保して頑張っている。

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