Home > 生田緑地 > 温暖化による北上・定着種

温暖化による北上・定着種

生田緑地のプラネタリウムに併設されている川崎市青少年科学館で「かわさきの昆虫展 ?蝶と蛾・バッタ類?」というミニ展示をやっていたので覗いてみると、近年の温暖化の影響で川崎市内に北上・定着した蝶が4種ほど紹介されていました。

  1. ツマグロヒョウモン
  2. クロコノマチョウ
  3. ムラサキツバメ
  4. ナガサキアゲハ

どれも、学生時代に昆虫採集をやっていた頃は関東地方には生息していなかった蝶です。

今まで気に留めていませんでしたが、ツマグロヒョウモンは確かに我が家の周辺の街中でも数年前から普通に見かけます。小学校校庭などの花壇によく集まって来るので観察も容易です。あまりに普通に見かけるので、今回この展示を見るまでこの蝶が北上・定着種であることに全く気付いていませんでした。

ツマグロヒョウモン以外の3種は見かけたことがありませんが、いずれも定着したとみられているようですのでいつか目にするのが楽しみです。それにしても、ナガサキアゲハに関する次の記載には驚きました。

ナガサキアゲハ
名前のとおり南方の蝶です。後翅に尾状突起のない黒いアゲハチョウ、
♀には白紋がある。2003年秋から見られる様になりました。
まだ数年しか経ていませんが、
最近見られる黒いアゲハチョウでは一番多いと思います。
幼虫の食草は主に栽培種のミカン類ですが、まだ観察の機会はありません。

驚いたのは「一番多い」という部分です。ええっ?一番多いの?それじゃあ、私がクロアゲハだと思って見送っていた黒いアゲハチョウたちの中にもナガサキアゲハが混じっていたのかもしれません。今度から黒いアゲハチョウを見かけたら、特に注意して観察しなければ。

生田緑地内で見かけた昆虫たち

移動中のミノムシ | 生田緑地
移動中のミノムシ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.)中央重点測光
移動中のミノムシ。簑から身体を乗り出して簑ごと移動していきます。
ヒメジャノメ | Mycalesis gotama | 生田緑地
ヒメジャノメ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.)中央重点測光
ヒメジャノメ。蛇の目紋が特徴的な翅の裏面も撮りたかったのですが、逃げられてしまいました。
ムラサキシジミ | Narathura japonica | 生田緑地
ムラサキシジミ
RICOH R8 | 35.4mm(200mm-equiv.)中央重点測光
ムラサキシジミ。前述の北上・定着種であるムラサキツバメの近似種。
早速、ムラサキツバメか?と一瞬期待したのですが…。
(前翅先端の形状や尾状突起が無いのでムラサキシジミでしょう)

写真には撮りませんでしたが、他にキタキチョウ、クロアゲハ、ナナフシ、シャクガの幼虫(尺取り虫)などを見かけました。また、アオスジアゲハの♀が産卵場所を探して植樹の葉を飛び移っていくのが印象的でした。

Comments:0

Comment Form
Remember personal info

Trackbacks:0

Trackback URL for this entry
http://fieldnote.devgiri.org/9/trackback
Listed below are links to weblogs that reference
温暖化による北上・定着種 from Field Notebook.(2008.07.22→2013.02.05)

Home > 生田緑地 > 温暖化による北上・定着種

Search
Feeds
Meta

Return to page top